こんにちは
miiveで開発責任者をしているdaichiです。
今回は、私たちが開発組織を3つのチームに再編成した背景と、そこから得た学びについて、失敗談も交えながらご紹介します。
なぜ再編が必要だったのか
創業以来、miiveは「新しい価値を最速で届ける」ことを第一に、新機能開発を最優先で走り続けてきました。
その中で徐々に技術的負債が積み上がってきたタイミングがあり、チームとして「触ったところは綺麗にして返す」というボーイスカウト・ルールを掲げました。善意に支えられた改善文化を大切にしながら、小さな改善を積み重ねることで成長を加速させようとしました。
しかし、今年に入ってからユーザー数の拡大に伴い状況は変化します。顧客対応の比重が増える一方で、改善に割けるリソースは減少。やがて改善すべき課題が加速度的に増え、善意だけでは追いつかなくなっていきました。
顕在化してきた課題
最も大きな課題は、エンジニアが本来の開発以外に多くの時間を奪われてしまう構造でした。
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ユーザーが自己解決できず、サポートに問い合わせ
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サポート担当も社内システムに十分な機能がなく調査しきれず、最終的にエンジニアへ
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仕様がドキュメント化されていないため、属人化した知識に依存
結果として「エンジニアにしか解決できないこと」が増えていき、原因特定に数日かかることもあれば、リリースが数週間遅れることも。改善は常に後回しになり、「スピードを落とさず進み続ける」ことが難しくなっていきました。
3チーム体制への挑戦
この状況を打開するため、2025年に開発組織を3チーム体制へと再編しました。
再編前は、
- PdM:1名
- エンジニア:6名(正社員4名+業務委託2名)
- サポート:1名
という8名体制で、少人数でスピード重視の開発を進めていました。
それを次のように再編しました。
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プロダクト開発チーム:PdM+エンジニア2名
新規機能の企画から既存機能の拡張までを担当し、ユーザーに新しい価値を届けるフロントラインを担っています。
スピード感を重視しながら、ユーザー体験をより良くする改善を積み重ねています。 -
運用基盤改善チーム:エンジニア+PdM+サポートの3名
サポート業務を効率化する内部ツールやシステムを開発しています。
ユーザーがアプリ上で自己解決できる仕組みを整え、日々の安定運用を支えています。 -
品質向上チーム:エンジニア3名
決済・残高管理といった基幹システムの精度と信頼性を担保しています。
特にパフォーマンスチューニングや、決済事業者として欠かせないリコンサイル(照合作業)を重点的に進めています。
運営スタイルの変化
運営の仕方は大きく変えていませんが、日次の進捗共有をチーム単位で行うようにしました。
その結果、課題へのフォーカスや意思決定のスピードが上がり、開発に集中できる時間が増えています。
再編で見えてきた成果
体制変更からしばらく経ち、いくつかの成果が見え始めています。
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問い合わせ対応リードタイムの短縮
サポートチームからエンジニアに直接エスカレーションされる件数が減り、調査や対応にかかる時間が大幅に短縮されました。 -
新機能開発と基盤改善の両立
残高モニタリング機能を導入したことで、コア機能の新規実装を進めつつも日次で異常を検知できるようになりました。これにより、スピード感を持った開発と品質担保を両立できています。
さらに、ユーザー数の増加に伴うパフォーマンス課題に対応するため、企業への請求データの実装やクエリの最適化といったチューニングも進め、基幹処理の安定性を高めています。 -
品質保証体制の強化
再編によって役割分担が明確になり、品質向上にもリソースを割けるようになりました。その流れで直近、専任のQAの方に入っていただき、miiveのコア機能(残高の変動や請求まわり)に関して専用のQAレーンを設けています。これまでほぼ毎日リリースしていたところを、QA担当によるレビューを挟む体制に切り替えたことで、リリース頻度は若干落ちたものの、重要機能の品質をより確実に担保できるようになっています。 -
改善タスクの着手
これまで“いつかやろう”と後回しにしていたCI/CDの高速化や社内システムの機能拡充にも着手でき、開発のリズムが整い始めています。
もちろん課題がゼロになったわけではありません。
チーム単位で動くようになったことで、リリースのタイミングや優先度の調整など、横の連携が必要な場面はこれから確実に増えていきます。今のところ大きな問題は起きていませんが、将来的な課題を見据えて横断的な情報共有の仕組みを強化しているところです。
今後の展望と学び
今回の再編で学んだのは「改善は善意や文化に頼るのではなく、戦略的に仕組みに組み込むことで初めてスピードと品質を両立できる」ということです。
この学びを活かしながら、プロダクトと組織が成長していく中で必ず現れる新しい課題にも、場当たり的ではなく再現性のある仕組みとして組み込んでいく。そうして積み重ねていくことが、HR×Fintechの領域で長く信頼されるサービスにつながると考えています。
最後に
今回は、開発組織を再編した背景と、その狙いや効果について紹介しました。
まだ道半ばですが、改善を仕組みとして戦略に組み込むことで「スピードと品質の両立」に近づきつつあります。
今後も、miiveの開発現場のリアルや、AI活用による効率化の事例などを発信していく予定です。
同じように開発や組織づくりに関わる方々にとって、少しでも参考になる情報を届けられればと思います。
その一環として、
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